園長ブログ

2022年12月19日 ホームページ

ホームページがリニューアルされる!というので、園長の言葉を書くことになりました。

園長になってから5年、悩むことばかりで、反省ばかりです。なんだかおこがましいと思いながら。

保育園を作った時の事を残したいと思います。昔のことで、今役に立つのか?と思いますが、残しておきたいとなぜか思いました。正確ではないところもありますが…。

1991年(平成3年)4月 初代園長仁井満子先生が佐賀市立乳児保育所を3月末に定年退職してすぐの開園でした。多布施の小さな借家で。その時はまだ、保育園の名前はありませんでした。

園児3名(生後8週のYちゃんと二人の1歳児)職員3名(仁井先生と栄養士の博美先生と私)でのスタートでした。

 

子ども一人ひとりに光が当たる保育園。保護者と、協力者とみんなで話し合いながら作る保育園を目指して。

 

毎日2台のベビーカーで神野公園に向かいました。日差しの強い日は、ひなたは全速力で、木陰に入るとゆっくり休みます。メリハリををつけ、季節の歌、楽しい歌、わらべ歌、を唄いながら、自然の移り変わりを、葉っぱの色や、虫の声、咲く花、等々で感じながら…。

それから少しずつ園児が増え、職員も増え、三つの借家を借りて。0歳は静かな借家、大きい子は朝・夕遊べる砂場を作り、その上には、藤棚で日影を作りました。

 

毎日の散歩は、川遊び、何故か砂集め、虫取りに、魚取りに、探検に、草スキー、図書館に(ちょうど市立図書館ができたのです)。足を延ばして、金立いこいの広場、森林公園、神社。多久の保育園にはリズムに仲間入りさせて貰っていました。冷えてくると神野公園まで氷を取りに行きました。冬は手袋、毛糸の帽子、夏は麦わら帽子に虫かご、虫取り網は必需品。まだまだ沢山ありますが…。遊ぶのに忙しい毎日でした。

 

月に何度かは、学習会(子どもの姿をそれぞれのクラスが報告しあい、新たな目標を決めていく)です。自分のクラスの一人ひとりの姿を書いて準備して迎えるのですが、”え~っ!私はちゃんと子どもたちを見ていたのか?!”と反省することばかりでした。それでも、ほかの職員からの「こうしてたよ」や、手指足の動き、友だちとの関わりを聞きながらそれぞれの目標ができるのです。そしてそこからの保育がすごい!「○○ちゃんのココを見ていこう!」と保育士の思いが同じになると、もう次の日その子は、グッと伸びているのです。生き生きと遊ぶ姿があるのです。凄いねぇーと保育士たちは顔を見合わせたものです。園長の指導が良かったのは言うまでもありません。

 

それに、運営委員会では、保育園の名前どうするか、財政の事、園児を増やすためにどうするか、園舎をどうするか等々協力者・保護者の皆さんと職員、夜の話し合いは議題に事欠くことはありませんでした。夜の会議に参加の子どもたちは、夜の会議がとても好きでした。夜、友だちと遊ぶのは魅力的だったのでしょう。お弁当の注文を取っていると、目を輝かせて「夜、話し合い?」と、聞いてくるのでした。

 

保護者との九州保育団体合同研修会(九合研)参加は園児の家族・職員の家族みんなで参加しました。

家族みんなでの参加なので出費もかさむので、保護者は安い宿を探しそこでの出来事を笑って話してくれました。

そして、九合研参加のためにバザーも始めました。

 

そして、もう少し大きい保育園を建てたい、すぐ散歩に行ける、自然がいっぱいで安全な場所!ということで、探し回り、ここ鍋島町蛎久岸川に土地を見つけたのです。この土地に保育園を作れたのはとても幸運でした。

さあそれから、設計、お金は?みんなで一緒に力を合わせて作ろうと、まず、りんごの木保育センターを立ち上げることになりました、保育士しかしたことがないので、定款って何?から始まりました(私は、です。)協力者、保護者の皆さんの力の出し合い方は見とれるくらいでした。出来る事で参加する保育士は、財政が少しでも潤うために、子育て仕事に役に立つものをとパンの販売、生協のステーション作り、園児を増やそうと“遊びにおいでよ”を毎月計画しました。内容はもちろん、チラシもみんなで考え作りました。

 

そして、1996年9月りんごの木保育センター設立。協力者・保護者・職員に園債を募り、3000万(確か…)を集めて、新園舎建設が始まり、1997年5月ここ蛎久に新園舎完成移転となりました。

2002年には、10周年行事。2009年には特定非営利活動法人りんごの木保育センターが発足。
2011年9月には20周年行事をし、2015年に認可保育園になりました。それまでに、園債をお返しできたのも驚きです。
開園してから放課後児童クラブを作りたい、の願いもかないました。

沢山の保護者・協力者職員の、思いを集めて作った林檎の木保育園です。

 

さてこれからが、楽しみ。

コロナ感染を吹き飛ばして、子どもたちは遊びこみ、大人たちは手をつなぎ、お互い寄り添い

想いを出し合い、悩みを共有できる なかまを広げていきたいと思います。

ホームページ リニューアル 元気出していこう!

 

2022年12月 林檎の木保育園園長

 佐藤則子